ずっと一緒にいてもわからないことってたくさんある

先日、相棒が
「熟れたバナナは好きじゃないから、悪いけど残っているバナナ、食べて」
と、言うのを聞いて
「え??知らなかった。ごめん」

もう、お互いなんでも知ってるつもりになってるこのタイミングで
ちょっと度肝を抜かれた。

そういえば、一緒に出かけて、八百屋さんでバナナを買うとき
慎重に選んでいたのはそのせいだったのか。
私はてっきり、傷んだところがないか見ているとばかり思っていた。

さらに、そのバナナを私がまだ食べないでおいたら、
2本あったそれをバラバラにして、1本ごとにラップがしてあった。
どうしたのか聞くと
「熟れたバナナの匂いも好きじゃない」
らしい。捨てるという気持ちはないからこうなったのね。
これまで何度も、それこそ数えきれないほどバナナを買ってきたけど
遠慮しないで、早く言って欲しかったな。

新婚当初からコーンフレークを毎朝食べていた夫婦が
離婚するときになって、夫が「コーンフレークは嫌いだ」ということがわかったというエピソードを聞いたことがある。
妻はコーンフレークを、一緒に住み始めたその日の朝から出した。
夫は妻に遠慮して嫌いだと言えない。せめて、このコーンフレークの箱の中身が無くなってから嫌いだということにしようと考える。
何も知らない妻は、箱の中身が無くなる前に新しい箱を補充した。
たった一言が言えなかったばかりに、嫌いなものをずっと食べ続けた夫。
夫の為にとコーンフレークを欠かさないように努めた妻。

大事な人ともっときちんと対話しよう。
次からは青いバナナを選んでくるからね。